遺品の片付けで知っておくべきこと!後悔のない遺品整理をするためにお役立ちコラム

作業風景

日々生活している部屋というのは思いのほか多くの物に囲まれており、いざ遺品整理を始めるときにほとんどの方が「どのように片付ければいいのか」と途方に暮れます。

遺品整理は心身ともに大きな負担がかかる作業です。後悔のない遺品整理を行うためにも、効率的に片付ける心得と方法をご紹介いたします。

この記事を監修した人

監修者
小西 清香氏
整理収納アドバイザー

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。

いつ?何をするの?遺品整理のポイント徹底解説

いつ?何をするの?遺品整理のポイント徹底解説

遺品整理で悩むのが「いつ」「何をするか」という問題です。

特にルールなどはありませんが、要点を押さえておくだけで安心して整理を進められます。

①遺品整理をするタイミングは?

遺品整理は開始や終了時期などの明確なルールはなく、それぞれのご事情に合わせて取り掛かれば問題ありません。

しきたりやルールはないものの、整理を始める一般的な時期はあります。理由を挙げてまとめてみました。

葬儀後すぐ

気持ちが落ち着いている場合や、賃貸住宅の退去期限などで急を要する場合。

四十九日の後

精神的にも落ち着く頃で、親族が集まって話し合いや形見分けがしやすい。

諸手続きの完了後

状況が落ち着いて、気持ちにも時間にもゆとりが持てる。

相続税の申告期限前

死後10カ月以内に申告をしなければならない。遺産の全貌を把握するためにも申告前に遺品整理をする必要がある。

②遺品整理は何をするの?

遺品整理ですべきことはそれぞれのご家庭のご事情により異なります。しかし、共通して必要な作業は次の通りです。

1.遺品(品物)の形見分け、不用品の片付け

2.遺品供養

3.遺産分割

4.不動産の活用や売却

これら以外にも、孤独死が起きた場合は特殊清掃やリフォームなどが必要になるケースもあります。

始める前に知っておきたい!遺品整理3つのコツ

始める前に知っておきたい!遺品整理3つのコツ

遺品整理のときに「知っていれば楽になる」というポイントを厳選して3点ご紹介します。

①感情をコントロールする

遺品整理が難しい主な理由は「感情面」にあります。特に故人が愛用していた遺品を処分することに「申し訳ない」と罪悪感を覚えるご遺族が非常に多くいらっしゃいます。

もし故人があなたの親御さんの場合、あなたが遺品を捨てたら怒るでしょうか?

家族の思い出が詰まった大切な物は別ですが、ほとんどの方は怒らないでしょう。むしろ、遺品を捨てられずに悩んでいる姿や、遺品を置くスペースが原因で生活に支障が出ている様子を悲しく思われるでしょう。

捨てる際に単に廃棄処分にするのではなく、後ほど4章でご紹介するようなお焚き上げなどの供養を行えば気持ちもしっかり整理できます。

②先に相続系の遺品を整理する

「何から手をつければいいのかわからない」という場合はまず、預金通帳や有価証券などの資産状況が把握できる相続系の遺品から整理しましょう。なぜなら、故人の死亡後10カ月以内に相続税の申告を行わなければならないという法的な期限があるからです。もし遅れてしまうと「無申告加算税」などのペナルティが発生しますので、法的な手続きは早めに手をつけておきたいものです。

相続系の遺品を探した後で遺産分割の話し合いの場を設けたり、必要書類を揃えるのに時間がかかるため、急ぐ必要のない遺品の片付けよりも優先すべき作業です。

もちろん、賃貸住宅の退去期限がある場合は荷物の整理が優先ですので、それぞれのご家庭のご事情に合わせて優先順位をつけてください。

③負担が大きい部分は業者に任せる

どのような作業もプロに依頼すれば圧倒的に早く的確に進めてもらえます。しかし、遺品整理の場合は大切な故人のプライベートをさらけ出すことにもなりますし、「お金を払ってまで他人に整理してもらうのは抵抗感がある」「楽をすることに罪悪感がある」という方も多くいらっしゃいます。しかし、兄弟や親族で荷物の片付けや諸手続きを行うように作業を分散して行う場合も、必ず誰かに負担がかかっていると考えなければなりません。遺品整理は故人との思い出に向き合いながら気持ちを整理する作業ですので、携わる人が幸せな状態であることが望ましいのです。このように考えると、負担が大きいと感じる部分を専門業者に任せることは正しい選択だと言えるでしょう。

後悔しない遺品整理業者の選定方法3つポイント

後悔しない遺品整理業者の選定方法3つポイント

「残すか処分するかでいちいち悩む」

「貴重品だけでも整理しようと思ったのに置き場所が分からない」

「気持ちの整理がつかないうえに作業量が多い」

これらは、遺品整理で多くの方が抱える共通の悩みです。

このようなときに「業者に依頼したい」と思う方は多いかと思いますが、インターネットで「遺品整理」と検索するとたくさんの業者が出てきます。そこで気になるのが業者の選び方です。後悔しない遺品整理を行うためにも、業者選びで重要な3つのポイントをご紹介します。

①費用

「安さ」を謳う業者は多いですが、その理由を明確にしている業者であれば安心して利用できます。

安かろう悪かろうでは、充実した遺品整理とはなりません。安さの根拠をしっかりと確認しておきましょう。

費用の大体の目安は、28,000円~(1K)、180,000~(4LDK)程度です。状況や量などによって相場は上下しますが、ほとんどの業者が間取り別に目安の金額を設定しています

業者に依頼しない場合は費用をかなり抑えることができ、ゴミ処理センター(処分工場)に直接持ち込めば無料になる場合もあります。ただし、相当な時間と労力がかかりますので十分理解したうえで行いましょう。

②サービス

遺品整理は現場ごとに様相がまったく異なります。たとえば孤独死をされてしまった場合は、特殊清掃やリフォームが必要になることもあります。遺品の供養を始め、様々な状況やご遺族の心情に寄り添ったサービスを提供しているかどうかも業者を選定するうえでは非常に重要です。もし遅れてしまうと「無申告加算税」などのペナルティが発生しますので、法的な手続きは早めに手をつけておきたいものです。

③信頼性

最終的に重要なのは信頼できる業者であるかどうかです。信頼は直接目に見えるものではありませんので、ホームページやレビューサイト、Googleマップで利用者の感想や口コミを見て参考にしましょう。また、「遺品整理士」の有資格者が在籍しているかどうかも信頼のおける業者を見極める重要な要素となります。後は数社に実際に問い合わせたり、見積りを依頼して担当者と話をしたうえで印象の良かった業者を選ぶといいでしょう。

以上が業者を選ぶ際に特に注意していただきたいポイントです。

しかし、一番大切なのはご遺族が何に重点を置きたいのかを伝え、その要望に親身になってサポートをしてくれる業者かどうかです。業者との相性をしっかりと見極め、後悔のない遺品整理を行ってください。

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後悔しないための処分方法

後悔しないための処分方法

故人への思いが強いゆえに遺品の処分に罪悪感を覚える方は多くいらっしゃいます。しかし、廃棄する以外にも遺品の処分方法を知っていれば、後悔せず遺品整理が行えます。

①遺品の供養をする

たとえば故人の日記や写真、生前大切にしていた人形などの扱いに悩むような遺品は、お焚き上げやお祓いといった供養をすることで気持ちが整理できます。遺品供養は主にお寺や神社で行っていますが、実施していないところもありますので、必ず事前に確認しましょう。また、遺品供養はほとんどの遺品整理業者のサービスに含まれていますので「遺品供養も併せて行いたい」と考えている方には、業者へ依頼することをおすすめします。

②自炊業者に依頼する

ここでいう自炊とは、紙の本やノート、写真といった紙製品をデジタルデータ化することを指します。例えば、故人が70年間日記をつけていたり、古い写真をたくさん保管していたりする場合は、家族の歴史的な資料として残しておきたいと思うかもしれません。そのような場合は、書類や書籍をデータ化してくれる自炊代行業者に依頼することで、保管場所も取らずいつでも読み返すことができます。自炊した後の実物は供養をしていただければよいかと思いますが、そのまま処分しても平気という方は無理に供養をする必要はありません。

*遺品の日記や写真をデータ化する行為自体は、適切な手続きを踏むことで合法的に行うことが可能です。私的使用の範囲内で行われる限り、著作権法に違反することはありませんが、業者に依頼する場合やデジタル化したデータを公開・配布する場合には、著作権法に従って行動することが求められます。

③リメイク・リサイクル・寄付をする

着物や衣類をカバンや雑貨に作り変えれば、よい思い出になります。また、単に処分するよりも売却し、必要としている方に使ってもらえれば故人もきっと喜ばれますし、気持ちよく遺品を整理できます。

上記以外にも、処分せずにしばらく置いておくという選択もあります。故人を亡くして1年も経たない状況では、気持ちがまだ落ち着かないこともあります。そのような場合は焦らずに、「時間が解決してくれる」と考えることも必要です。

生前整理を進めてもらう!その説得方法とは

生前整理を進めてもらう!その説得方法とは

親御さんがある程度高齢になると、「生前整理をしておいてほしい」と思う方もいらっしゃるでしょう。しかし、上の世代の方はもったいない精神を強く持っている傾向にあり、物に執着してしまっている方も少なくありません。また、繊細な話題だけに切り出しにくいのも事実です。そこで、親御さんの心情に配慮しながら生前整理を進めてもらうための説得方法をご紹介します。

①自分から生前整理を始める

親御さんを説得するうえで効果的なのは、まず自分が生前整理を始めることです。子供の自分が「持ち物を整理し始めた」と会話の中で生前整理について自然に話題を始めれば、親御さんも刺激を受けて話が進みやすくなります。実際に経験した生前整理のメリットを伝えられると生前整理に前向きなイメージを持ってくれるかもしれません。

②親を年寄り扱いしない

説得に失敗する一番多い原因は、親を年寄り扱いすることです。生前整理の話題が出ている時点で親御さんは自分が高齢者だという現実を痛感させられるため、元気な方ほどプライドが傷つけられ、頑なに拒否します。

お金や法律に関するリテラシーの高い親御さんは、「事前準備は頭がしっかりしている証である」という考えから進んで生前整理を行います。反対に、お金や法律にあまり関心のない親御さんは、「生前整理など必要ない!」という態度を見せがちです。後者タイプの親御さんとは慎重にコミュニケーションをとりながら説得する必要があります。

③快適な暮らしを提案する

遺品整理の中で最大の負担と言えるのが、実家などの不動産の整理です。もし以下のようなケースなら、親御さんが元気なうちに住み替えを提案してみてもいいでしょう。

・住んでいる家がバリアフリーに対応しておらず不便に感じている

・そこに住むことにこだわっていない

ほとんどの方は、老後に新たな土地へ移ることに抵抗を覚えます。しかし、条件に見合う新居が見つかれば早目に引き払うことを選択肢に挙げておくと遺品整理にかかる負担はかなり軽減されるため、移住に関する前向きな話し合いを事前にしておくことも極めて重要です。先に不動産の整理を済ませていれば亡くなってからの遺品の片付けに専念できるため、後悔のない充実した遺品整理が行えます。

説得に失敗する大きな原因としてもう一つ、勝手に物を捨てられるのがイヤという思いがあります。無理に捨てようとせず、別の部屋に移動させる。ケガをしたり物が落ちてきたりしないように安全な暮らしを目的とする。片付ける順番としては、今使っていない部屋から始めるのがおすすめです。

まとめ

遺品整理を行う一般的なタイミングを理由を交えてご紹介いたしました。
特に決まった時期はありませんのでそれぞれのご事情に合わせて行っていただければよろしいかと思います。
また、遺品整理を速やかに滞りなく進めるためにも、任せられる部分は遺品整理の専門業者に相談・依頼するのが非常に有効的です。
遺品整理は故人との思い出に向き合い、気持ちを整理するための大切な作業です。今回の記事で遺品整理に関する不安や悩みが少しでも和らぎ、一人でも多くの方が後悔しない整理を行っていただれば幸いです。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 F・N
フリーライター時代に取材した遺品整理の仕事に興味を持ち、プログレスの編集メンバーに。
遺品整理やゴミ屋敷の問題や疑問、関心を先回りして発見し、問題提起するプログレスきってのリサーチャー。
身近に起きる不用品処分や遺品整理の悩みを記事でサポートするをモットーに、プログレス各種サイトのコラムを執筆中。

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