終活は何から始める?やるべきことや始めた方が良い人の特徴を解説お役立ちコラム

作業風景

終活という言葉は2010年頃に生まれた新しい言葉ですが、高齢化が進むにつれてすっかり世間に浸透しました。しかし終活といっても実際に何から始めれば良いのかがわからなかったり、なんとなく後ろ向きなイメージを持っていて躊躇している方もいらっしゃいます。

このコラムでは終活の基本や何から始めれば良いのかなどをご紹介します。

この記事を監修した人

監修者
小西 清香氏
整理収納アドバイザー

元汚部屋出身の整理収納アドバイザー。夫の身内6人の看取りや介護をし、生前整理の大切さを痛感。
また看護師時代ICUに勤務し、人の最期もたくさん見てきました。
そんな経験を元に元気なうちから生前整理を!という思いで、片付けと合わせてお伝えしています。

そもそも終活って何?

そもそも終活って何?

まず始めに終活とは一体何なのか、基本的なことをおさらいしていきましょう。終活とは、ご自身の人生最後の日に向けて準備をする活動のことです。

具体的には、所有する財産や物の整理・処分、葬儀や医療の希望をまとめておくなど相続や死に関係することを整理していきます。終活を行っておくことで後に残されたご家族や親族が困ることなく、スムーズに相続や葬儀を行うことができます。

 

また、終活がきっかけでご自身の人生を見つめ直すことになり、やり残したことが見えてくることもあります。死と向き合うという点からどうしても暗いイメージを持たれる終活ですが、残された時間をより良いものにできるというポジティブな面もあります。残されるご家族のため、そしてご自身のために終活に取り組んでみてはいかがでしょうか。

終活を始めた方が良い人の特徴

終活を始めた方が良い人の特徴

終活は60代前後の高齢の方を中心に関心を集めていますが、最近は20代、30代でも始める方が増えています。終活に年齢は関係ありません。人生と向き合い、限られた時間を良いものにしたいという気持ちが何よりも大切なのです。

このように自由度の高い終活ですが、特に終活を始めた方が良いとされる方もいらっしゃいます。この章では、終活を始めたほうが良い人の特徴についてご紹介します。

 

遺族の負担を減らしたい方

もしあなたが終活をせずに亡くなった場合、葬儀やお墓について本人の希望がわからないまま遺族が手続きをすることになります。また、遺言書や財産の分配について何も書き残されていない場合、相続が原因で遺族間のトラブルが発生することがあります。どちらも遺族にとって大きな負担になりますので、できる限り遺族に負担をかけたくないという方には終活に取り組むことをおすすめします。

 

おひとりさま世帯の方

おひとりさま世帯の方も早めに終活を始めることが推奨されています。おひとりさま世帯ですとご自身に何かあった際、長期間誰にも気づいてもらえなかったり、今後介護が必要になった時に頼れる人を見つけるのが困難になります。ご自身が元気なうちに孤独死対策や任意後見契約、死後事務委任契約といった単身世帯向けの制度を利用し、備えておくことで安心して日々を過ごすことができます。

 

所有している物が多い方

終活では所有している生活用品や服、趣味の物を厳選し、処分や売却をして手放していきます。今まで愛用してきた物だからこそご自身の手で整理する方がすっきりするでしょうし、多くの物を残したまま亡くなった場合、遺品整理の際にご家族の負担となります。ご家族の負担を減らすためにも終活を始め、整理しておくことをおすすめします。

 

資産が多い方

不動産や貴金属など、価値のある物は相続の際にトラブルの元になりやすいです。トラブルを防ぐためにも複数の資産をお持ちの方は終活を始めましょう。お持ちの資産をリストアップし、生きている間に相続についてご家族や親族に相談しておくことも終活の目的です。きちんと話し合い意思を確認することで遺族間の悲しいトラブルを防ぐことができるのです。

終活は何から始める?

終活は何から始める?

終活ではご自身の身の回りを整理していきますが、一体何から始めれば良いのでしょうか?実は終活には何から始めるべきといったルールはありません。つまり、ご自身のやりやすい順番で行えば良いのです。

 

基本的に終活で行う作業は以下の4点です。この中からご自身の始めやすい作業を選んで気軽に取り組んでみましょう。

 

エンディングノートを書く

エンディングノートとは、ご自身の情報や老後・死後の希望、ご家族への感謝などを書き込めるノートです。終活ノートとも呼ばれており、法的拘束力はありませんがご自身の気持ちや希望を書き記しておくことで、もしものことがあってもご家族に希望を伝えることができます。また、ノートに文字として書き込むことでご自身の気持ちも整理でき、今後の人生をより充実して過ごすことができるようになります。

書き方は自由ですので紙のノートや文書作成ソフトなど、ご自身の書きやすい形式を選んでください。また、ネット上にはエンディングノートを無料配布しているサイトもあります。

もし終活を何から始めるか悩まれているなら、ご自身と向き合うことができるエンディングノートを書くことから始めてみましょう。

 

所有している物の整理

お持ちの生活用品や服、趣味の道具、人間関係、デジタル遺品を整理していきます。単なる掃除や片付けとは違い、限られた時間をご自身の大切な物や人と過ごすために行う生前整理に該当します。本当に必要な物だけを残し、それ以外の物は少しずつ手放します。人間関係やデジタル遺品も現在の生活に支障がなければ整理します。とはいえ掃除と似ているためとっかかりやすく、何から始めるか迷っているなら物の仕分けから始めてみるのもおすすめです。

 

相続の希望をまとめる

相続に関する終活から始めるなら、まずお持ちの遺産をまとめた「財産目録」を作成しましょう。そして誰に何を相続してほしいなどの希望があればノートに書き留めておき、後日ご家族や親族と相談するのも良いでしょう。

財産や相続についてある程度決まったら遺言書も作成します。誰に何を相続させるかや、万が一後から財産が見つかった場合は誰に相続してもらうのかなど、遺言書を作成しておくことでトラブルを防ぐことができます。ただし遺言書は形式通りに作成しないと無効になりますので、慎重に作成してください。

 

医療と葬儀の希望をまとめる

エンディングノートにご自身の介護・医療の希望を書きましょう。もし何らかの事故で会話や意思疎通が困難になっても、ご家族はエンディングノートを参考にかかりつけ医や延命治療についての意思を確認することができます。もし現在、通院や投薬治療をされている場合、何から書くか迷う必要はありません。普段利用している病院やお薬の項目から書き始めましょう。

葬儀に関しても、宗派や供養方法についてご自身の希望を書いておきましょう。例えば予約済みの葬儀社があれば会社名と連絡先を書き、葬儀に参列してほしい方がいるなら連絡先を書いておきます。

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終活に不安がある時の相談先

終活に不安がある時の相談先

ご自身で終活を進めることにどうしても自信が持てなかったり、手続きでミスをしてしまわないか不安な方もいらっしゃるかと思います。そんな時はプロの力を借りるのがおすすめです。

 

遺産など相続についてのことなら税理士、遺言書に関する不安は生前整理や終活に特化した弁護士に相談しましょう。また、終活需要の高まりから最近は終活アドバイザー生前整理アドバイザーといった資格を持つ専門家も増えています。オンラインで相談できるサービスもありますので活用してみましょう。

 

加えて、終活では知識だけでなく体力も必要になってきます。所有物の仕分けや売却、処分を行う際、家具を運んだり大量の物を運ばなければならず、体力が必要になります。そのような作業のサポートは遺品整理業者がおすすめです。遺品整理業者では生前整理にも対応してくれる業者がほとんどなので、一度問い合わせてみましょう。

 

終活は人生を豊かにするための作業ですので、思い悩んで動けなくなったり、ケガをしてしまっては本末転倒ですので誰かに頼ることも忘れないでください。

良いセカンドライフを!

良いセカンドライフを!

終活は何から始めるにしても相続やお金のことを考えたり、煩雑な手続きが必要だったりして少し面倒だなと感じてしまうことがあるかもしれません。しかし終活を終えると、部屋はすっきりと片付き、新たな人生の目標も見つかり、素晴らしいセカンドライフがあなたを待っています。

ご家族のため、そしてあなた自身のために今からコツコツと終活を始めてみませんか。

まとめ

終活は人生でほとんど経験することがないため、何から始めればいいのか、そして何をすればいいのか悩むものです。

何から始めるのがご自身に合っているかは、実際にやってみなければわからないことがほとんどですので、このコラムを参考に始められそうなことから着手してみてはいかがでしょうか。

この記事を執筆した人

執筆者
株式会社プログレス
編集部 M・Y
祖母の死をきっかけに遺品整理を始めたものの、大量の家財整理に手を焼いた経験からプログレスで不用品の処分や遺品整理、ゴミ屋敷問題について調査、執筆を開始。
ネットショッピングや定期購入などによって簡単に物が手に入る時代だからこそ、身の回りの整理整頓について振り返るきっかけを皆様へお届けしたいと考えています。

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